のり子トークコンサート

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私は高校生の頃、養護施設の訪問や、視障者のための点字本作り等を教会の仲間と一緒にしていました。
ある時、その仲間達と遊園地に行きました。私はジェットコースターが大好きなんです。その日もジェットコースターに乗るために、長蛇の列に並んでいました。
と、目にズズーンと飛び込んできたものがあったのです。
私と同じ年頃の人達が、表情全開の顔で、手や体を思いっ切り動かして話しをしていました。その人達は耳が聞こえないので手話でコミュニケーションをとっていたのです。
私はその時初めて「耳が聞こえない人達」と「手話」を見たのですが、そこらへんにある空気を全部巻き込むような勢いは、瞬く間に私を手話の魅力に引っ張り込んでいったのです。
翌日、電話帳で調べた聾学校に行き、10人程の友達を紹介して頂き、充実した高校生活を過ごしました。

美術大学と音楽大学を卒業し、音楽と絵をミックスした仕事を続けていた私は、30歳を過ぎた頃、家族向けのファミリーコンサートを始めました。
やがてファミリーコンサートに、家族に連れられた障害者の姿がチラホラ見え出しました。私の高校時代の聴障者の友達も家族連れで来るようになり、そして「歌に手話を付けて欲しい」との希望が多くなってきました。
それまでの私は、音楽をバイオリンや歌・ピアノ・エレクトーン等で表現してきましたが、今度は「音楽を手話で表現」することになりました。

お客様は子供と大人、健常者、障害者。障害者といっても、からだが不自由で車イスの人や、目や耳が不自由な人、知的障害の人。それも軽度重度と色々な人達がいます。
そして、からだに目立つ障害がない、一般的に健常者といわれている人達が、ホントに元気かといえば、こころの病に苦しんでいる人もいるでしょう。
十人十色の老若男女。感じ方、考え方、環境等様々です。
私は、
「子供達にはアニメソング等。それから、客席や舞台上で触れ合うことができる曲があればイイな」
「大人は、『川の流れのように』などを聞きたいかな」
ダウン症の子はリズム感のある、明るい曲が好き。
視障者には耳で聞いて心地良い、クオリティの高い良質な音作りが必要。
聴障者には目で見る音楽を楽しんで頂きたい。
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健聴者から、「聴障者はこのコンサートをどのように観て感じているのかを体験したい」という要望があり、《曲の途中で音を消す》という試みを行っています。
皆様からは、「沈黙の中で、聴障者にとっての手話の大切さが身に染みた」「聴障者の立場がわかり、そして驚きとショックで涙が溢れました」などの感想をいただいています。

そして、心地よい軽妙なトークで元気になっていただき、日常生活の癒しの糧になれば、とコンサートのたびに、その状況に合ったもの、本当に望まれているものを創っていくために、何度も試行錯誤しながらコンサートを続けています。

元気な人達はコンサート会場で楽しむことはできますが、重度の障害を持ち、施設で生活している人達はコンサート会場まで来ることはできません。
そこで、『訪問コンサート』をすることになりました。
本格的な音響機材を養護学校等に運び込み、豊かな音量でポップスや子供歌、アニメソング等を歌います。立てない子が腕に力を入れて音楽に合わせて腰を浮かせて踊ろうとしたり、手の不自由な子がリズムに合わせて手を叩こうとしたり、話すことに障害を持つ子が一生懸命歌おうとしたり…。
ある時、小さな女の子が舞台目指してユルユル這ってきます。ノリノリのパワー溢れる踊りの輪の中の、それも、みんなの足元を、です。「あぶないナ」と先生の方を見ても誰もコッチを見ていない。ケアーに来ない。
そのうち、その女の子が舞台の下から私に向かって手を差し伸べてきました。私は歌いながらその女の子を抱き上げました。舞台の上で私と一緒に歌った女の子は、とても幸せそうでした。
あとで先生が、
「あの女の子は、重度の重複障害児で、自分から動いたことがないのです。
だから固唾を呑んでただただ見守っていました」
    …音楽には、すごい力があるんだナ!と実感する私です。
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音楽の持つ微妙なニュアンスや、メロディーの喜怒哀楽を表情豊かに、全身で表現する手話パフォーマンス。
歌詞をただ単にそのまま手話で通訳するのではなく、歌詞の本来の意味を理解した上で、手話表現をするという独自の方法で、聴障者や手話がわからない健聴者にも感動を与え、ビジュアル的にも楽しんでいただけます。

今まで経験した事のない世界に触れた聴障者から「音楽は『聴くだけ』ではなく『目で見て楽しめるもの』という事を知りました」「こんなに身近で素敵なものだったんだ!」等の感想を、そして健聴者からは「手話で音楽を表現することで一般のコンサートよりも表現が豊か」「会場全体に一体感がある」「手話で歌詞が目に見えるものになり、手話が覚えやすく身近に感じることができた」などの感想をいただいています。
   こんなとき「音楽」は決して相手を選ばないものなんだと私は実感するのです。

障害者との長い関わりの中で体験したこと、半世紀に及ぶ自らの人生を通じて得た幸福論、人生論などを、独特の語り口で展開するトークタイムは、現代人特有の満たされない心のスペースをお埋めいたします。
コンサートを聴障者はどのように楽しみ見ているのかを、健聴者に体感していただけるよう音響効果を駆使し、音を消すなど、今までにないコンサート内容です。

『みなさんに、楽しんで頂きたい』だけを考え、それを追求するうち、気がついたら、『ファミリーコンサート』と『訪問コンサート』がドッキングしたかたちのコンサートになっていました。
ファミリーコンサートは家族向け、訪問コンサートは施設で生活している人達が対象。それでは、老若男女・障害の有無に関わらず、会場にいらっしゃるみなさんに楽しんで頂けるコンサートの名前は?…
医学用語で使われている『オープンハート(open heart operation)』という言葉は、私が開催しているコンサートにぴったり!と感じ、『オープンハートコンサート』が生れました。

このコンサートは、回を重ねるごとに、いらして下さる方々、支援して下さる方々が数を増し、全国から沢山の依頼が来るようになりました。私は全国各地を訪れ、日々コンサート活動を続けています。
そして、巡り会った数多くの人達から、色々なことを学び、喜びや幸せを頂き、ますます元気になるのです。

内容

♪手話表現をしながらの、 トーク & コンサート。
♪手話ミュージックで輪唱。
♪手話ミュージックのteaching。
♪障害者との長い関わりの中で体験したこと、半世紀に及ぶ自らの人生を通じて得た幸福論、人生論などを、独特の語り口で展開するトークタイム。
手話表現をしながらの、感謝・感動、そして元気あふれるオープンハートコンサートです。

おもな曲目

千の風になって・世界に一つだけの花・世界がひとつになるまで・いつも何度でも・地上の星・川の流れのように・愛燦燦・翼をください・サライ・瑠璃色の地球・小さな木の実・人間ていいな・Tomorrow・ドレミの歌・YMCA・大きな古時計・小さな世界・Love Love Love・White Christmas・Birthday・アニメソング・負けないで・愛は勝つ・Believe・夢を信じて・Love is Power・Peace Wave…etc

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